楽器部屋
東欧から来た謎のコントラバス
1900年頃のもので旧東ドイツから’73年に日本に輸入され購入。そのあたりのモノということだったが別の職人に見せたらチェコではないかという意見。薄目の板は日本の気候に馴染むまでの数年毎冬どこかにヒビが入り修理に出していた。年季の入った弦巻きとフラットな背板が特徴。
実は当時のクラシックの師匠NHK交響楽団・窪田基先生がまともな弟子の為に選んで輸入元にキープしておいたのを勝手に「それ僕のことです」と楽器商に言って買ってしまったのだ。勿論オレは自分のことだと信じて疑わず「なんて察しのいい先生なんだ」と喜々として報告したら先生絶句、落胆していらっしゃった。無銘とは言えいい楽器だと思っている。
Fender Precision1975 (米国)
初めて買ったマトモなエレキベース。これ以前は高校の同級生から三千円で買ったグレコのヘフナー・バイオリンベース(いわゆるP.マッカートニー・モデル)、何年も弦を替えず、切れてしまった4弦にウッドのあり合わせを張っていたという不真面目さだった。’76年に入手、バンドマン関係のネットワークで全然面識のない、錦糸町だったか浅草だったかのディスコのハコバンの楽屋に出向きそこのベーシストから購入。当初エレベは嫌々半分始めたのでライブではあまり使わず、家でD.ハザウェイのライブ盤などをコピーして練習していた。片山広明バンドやその関係で参加した生活向上委員会などで、すなわち’78年ころから次第に頻度を増し、いつしかこのプレベがメインに。87年初頭までメインベースとして活躍。現在は主にR&B、R&Rものの時のみ出番。
この頃の材はとにかく重い。しかし苦労して音を出す感覚が 5,60年代のはるかに軽いプレベより手応えを感じるのは勝手な思い込みか。80年頃にピックアップ部をばらした時コイルに傷を付けてしまい純正新品に交換、しかし私のハンダ付けが下手だったのか83年ドイツのジャズフェスで音が出なくなりPAマンが直してくれた。さすがドイツ人、その後何度かのヨーロッパ・ツアーやトルコ・ギリシアの半バックパック旅行、イスラエル、エジプト公演など過酷な目に散々遭って来たがノントラブル。
Ibanez MC924 fretless (MC940) 1979 (日本)
POLICEが旋風と共に登場、暴れ始めた時にStingが使っていた名器。そんなことは知らず、ウッド出身としてはどうにもフレットがあるのが弾きにくいという単純な理由でナルチョの紹介で購入。Precisionと併用、時にはこちらをメインで使った。80年、泉谷しげるの郵便貯金ホール(ゆうぽーと)でのライブ終盤でD弦が切れたが持ち替えをせず勢いでそのまま続行、するとE弦まで切れ2弦ベースと化しヤケクソで乗り切ったのを良く覚えている。83年にプレベとこれを抱えてN.Y.に行った時は(しかも両方ソフトケースで機内持ち込み)観光ビザで大荷物だったから別室で取り調べを受けて大変でした。
3個ある下側のツマミ(2つしか見えないが)は今のアクティブ回路の原始的な形で、Hi,Mid,Lowのイコライザー。今どきの回路と違って切り替えスイッチで回路の電源オンオフ、電池が無くてもリアル・パッシブで音が出る。更にオン状態でパッシブ・アクティブのブレンド具合を調整するツマミを装備。
ボディ:アッシュ+マホガニー+アッシュの三層
ネック:メイプル+ウオルナットの5ピース・スルーネック
Ibanez MC924 prototype1980 (日本)
上記フレットレスが気に入っていたので同器のフレッテッドを’80年にモニターとして提供してもらった。しかし予想に反してあまり気にいらず、試作品のピックアップに換装。それでも馴染めず結局使っていなかった。ところが 87年の正月にこれを弾いている夢を見て、それがフェンダーに対して持っていた不満点を全て解決するような気持ち良さ。で、何年も貸し放しで手元を離れていたのを取り戻し使い始めた。イコライザー回路は使用せずバッテリーも入れずにパッシブ状態。87年以来ずっとメインで使用している。名器の誉れの高いこの楽器には何度かのマイナーチェンジでピックアップやボディの面取りの違うモデルがあり、また生産打ち切り後も何度か限定生産されたが私にとってはこの楽器以上の924 は無い。03年、長野のT’s Guitar にてオーバーホールした際に内部の回路を外して配線をシンプルにしてもらい完全パッシブ。
ボディ:上のフレットレスと同じ三層サンドイッチの筈なのだがこれはプロトタイプで単板。材は不明。ノーマル924よりかなり重い。
ネック:メイプル+ウオルナットの5ピース・スルーネック、エボニー指板
Warwick ThumbBass 5 st. 1989 (独逸)
最初に購入した5弦。89年暮れ、エスケンのライブに行く途中で衝動的に買ってしまい(勿論ローン)そのまま本番で使用。きっとトナリの弦を弾くような間違いが多かったろう、失礼。リア寄りのEMGピックアップと堅い材(ブビンガ=Africa)のせいで締まった独特の音がする。スルーネック。木を叩いているようなイメージ。ボディは小さく重い。ストラップをすると楽器がかなり左寄りになってしまいロー・ポジション使用時に左手が遠くて大変。とうとう95年頃アルミ盤をボディ裏にビス止めしてホーン部を延長。高級家具調のボディに穴を開けるのは勇気がいりました。
麗蘭の「がらがらヘビ」(スタジオ盤、ライブ盤共)、SALT<844>「Salami」等でその特徴的な音が聴けます。
***心残りであったが知人でコレクターのN氏の元へ’04年3月旅立って行った。ああ。
Headway /Riverhead 1984 (日本)
ボディのRiverhead のロゴの下に小さくproducts of Headwayと書いてあるからリバーヘッドがブランド名かモデル名でヘッドウェイが会社名なのだろうが良く知らない。スタインバーガーのコピー・モデルと言える。この前年ホンモノを買いかけたのだがはやり始めていたのでもっと変なものにしようとクレマーというアルミネックの楽器を買った。しかし一人で弾いている分にはいいのにバンドの中に入ると音量を上げても埋もれて聴こえて来ないので嫌気がさし買った楽器店に持って行ったら購入時の4分の1位に買いたたかれゴネた末この楽器の頭金にした。ホンモノとも弾き比べたがこっちの方が太い音だったので決定。そうは言ってもやはりフルボディの楽器から見れば頼りない感じはある。だが音の抜けは良く向いている曲ではなかなか良い。レコーディングではSALTのファーストアルバム(86年)でプレベと使い分けて数曲使用。携帯性もいいのでD.U.B.の86年の2ヶ月半のヨーロッパ・ツアーはこいつで乗り切った。MC924を使い始めてからは車じゃないときのリハーサル専用。電車でスタジオに行ってそのまま飲みに行く時や背中にしょってバイクで行く時。
NS Design 5 strings DoubleBass 1996
革新的ヘッドレス・ベース、ギターでかつて旋風を起こした工業デザイナーNedSteinbergerがスタインバーガー・ブランドを売却後、新たに<NSデザイン>社から発表したアップライト・ベース。1弦ずつ独立したマグネット・ピックアップとブリッジ部分のピエゾ・ピックアップをブレンド出来、更にピエゾは指弾き・弓弾き用に指向性を切り替えられるという音色の幅の広さが決め手。弓でこの楽器より良い音が出るエレクトリック・アップライトはそうそう無いんじゃないだろうか。ボディはメイプルとグラファイトがバームクーヘンのように27層も重なって出来ている。スタインバーガーのエレキベース、ギターはグラファイト・ボディが特徴だったが、何でも試作段階で全部グラファイトで造ったらどえらい重量になったらしい。ピチカートに関しては、ウッドベースの代用品ではなく長いサスティーン等あくまで独自の感覚。1996年夏購入、日本に初上陸の3本の内のひとつ。現在はモデルが多様になり廉価版もあるがこの初期型は高価でアッタ。
使い勝手としては自立する点、その角度も広く選べる点、スタンド部を外してコンパクトに収納出来ることが素晴らしい。弦が専用のものなのでストックしておかないと困るのと、そいつが高いってのが欠点だな。
Ibanez AFR fretless 1991 (日本)
殆ど国内には出回っていない珍品。ブリッジ上の白く見えるものはパール風プレートで<Designed By RolfSpuler/0627>と刻印されている。木目のはっきり入ったボディ材は不明。市販品のボディはサマン、ウオルナット、メイプルの3タイプだが、これはいずれでもなくゼブラウッドを使った珍しいもの。91年麗蘭ツアー中に名古屋のアイバニーズ本社に立ち寄ったさい見せられた試作品を無理言って売ってもらったもの。もともとフレット仕様で、しばらく使ってみたがどうしてもMC924と比較してしまうため音の細さに不満が残りフレットレスに改造。メイプル・ネックにエボニー指板。ピックアップはマグネットとブリッジのピエゾ。各弦の出力調整やバランサーの設定(ツマミをセンターにしたときの両ピックアップのバランスを好みの設定にする)など可能。4弦をワンタッチで1音下げるD-Tune Bridge もかなり正確にピッチ調整が出来る。
CDでは<HAYAKAWA>の「六重螺旋」のメロ、リード、<骨 hone>の「バリタコ」、<KIKI>の「DancingBones」等で使用。
MusicMan/StingRay5 1994 (米国)
Warwick が身体的に弾きにくかったのと(当時はアルミ・プレートを思いついていなかった)弦間が狭い、音が特徴的過ぎる、等の理由から二本目の5弦として購入。白ってのはかなり抵抗があったのだが同じスティングレイを黒、サンバーストなど5本ばかり弾きくらべて一番いい音だったので選択。本当はひどい水色のやつが一番良かったのだがさすがに手が出なかった。しっかりしたいい楽器だが音がストレートで硬く、どうもウネらないので俺には合わないようだ。メイプル指板のせいかもしれない。買ったばかりの頃の清志郎&チャボの日比谷野音のCD・ビデオでは結構活躍しているが最近は出番なし。しかしそのうち手を加えてもっと俺っぽくしてやろうと思っている。
と思っていたのだが03年10月、福岡へ旅立つことになりました。元気でな。
Ibanez MC824 改 1982 (日本)
またまた同じようなものなので猫を添えました。これはベーシスト是安則克の所有物だったがその実ずっとギターの加藤崇之のところにあり、それを嗅ぎつけ95,6年にカネにモノを言わせ買い取ったのである。愛器924の廉価版でパッシブ回路、ローズウッド指板というところが相違点。924と同じくメイプル+ウオルナットの5ピース・スルーネック。ボディはアッシュ。ボディ・シェイプが少し異なっていて、御覧の通り上部は斜めに面取りがしてある。ホーン部もやや長くストラップ・ピンはFenderと同じく12フレットのあたり(924は14フレット)。82年には924もこの形になっていたようだ。そのためややずんぐり見える。ピックアップは前がでかいハムバッキング、後が細身のシングルだったがバルトリーニのJBタイプ・アクティブに交換。内蔵プリアンプは2タイプあるうちの何だったか、太い音がする方。
愛器とは微妙に触感が違っていて身体への当たり方や弦の張り、指への引っ掛かり等、出音以前の問題で924の替わりにはなり得ないがやはり好きだ。KIKI Band のポーランド盤<Alchemic Life>2008 では全曲これ。
Seen SB-50 1994 (日本)
原宿の松下工房の製作。マホガニーのボディと、指板、テールピースは黒檀。ブリッジも黒檀製だったが後に瀬山弦楽器工房で弦高アジャスター付きのものをメイプルで作ってもらった。ブリッジ裏にFishmanのピエゾ・ピックアップが付いている。基本的にはエレクトリックだがウッドベースそのままの音色。下写真のとおり指板裏に二つのサウンド・ホールがあり小さいながら生音もいい。NSアップライトを購入するまでは麗蘭、シオンなどのアコースティック・コーナーで活躍。小振りなボディはうまく身体にフィットしないのと、弦長が数センチホンモノより短くフルサイズが左手に染み込んでいる僕には音程がやや取りにくいのが欠点。しかしこれらは個人的な慣れの問題で、楽器としては非常に良い。
レコーディングとなるとホンモノの陰で出番は少ないが仲井戸麗市<プレゼント#1>等、ライブ録音ではGLAD ALL OVER、シオン「月が一番近づいた夜」(ビデオ)で使用。
Goodfellow ClassicBass 5st 1995 (北アイルランド)
96年にモニターとして入手。Goodfellow は歴史あるハンドメイド・ベースメーカーだが現在はアコースティック・ギターのLowden社の傘下にある。
ボディは3層で色々な仕様があるが、本器はトップ:キルテッド・メイプル、センター:ローズウッド、バック:マホガニー。ネックは5層でセンターがウオルナット、薄くパドークで両側を挟んで外側がメイプル。指板はエボニー。なかなか凝った造りである。スーパー・ロング・スケール。
ピックアップはケン・アームストロングのハムバッキング+3バンド・アクティブサーキット。
97年のChaboBand<Soul to Soul>ツアーでは Ibanez に次ぐ頻度で使用。スーパーロングは5弦もしっかり鳴ってよいのだが、なにせ手が大きくないので左手が疲れるため近年ご無沙汰している。それと、耳に聞こえる以上に低域の出力がありアンプがオーバーロードしてしまうのが難。ボリューム下げりゃいいって?
Yamaha BB Limited 1998 (日本)
98年にモニターとして入手。オールドのFenderJB の鳴りを徹底的に分析して出来上がったというこの楽器は正にヤマハ・ベースの代名詞<BB>のトップモデル。完成されている。・・・が、やっぱりオレには上品過ぎた。ヤマハには申し訳ないがピックアップを野蛮なディマジオに換装してしまいました。更に野蛮にするためにピックアップを直列配線(仮想ハムバッキング)にしてみたけどこれは期待外れで元の配線に戻した。99年のKIKI Band アフリカ・ツアーで活躍、ライブ盤あり。
木がいい。アメリカのギター用木材会社がストックしている古い材を使用。
Gibson Triumph RecordingBass 1969
<ずれずれ草>その64に詳しく書いたが、’01年8月にThe 3peace のベーシスト、永野かおり氏が持ってきてくれたもの。手元にある唯一のショート・スケールで歪み気味の太い音が痛快な楽器。ルックスも渋くて気に入っているがオイラの強引な奏法にはショートスケールは張りが弱く不安定な感があり力加減とアタマの切り替えが必要だ。レコーディングでは仲井戸麗市<TIME>の「たそがれSong」というレゲエものでぼよ~んといい雰囲気を出している。その他ライブではブルースものにちょくちょく使用。
Ibanez BTB Prestige 1005EOL 2003 (日本)
03年4月からエンドーサー契約で使い始めた。エクストラロング・スケールの5弦、バルトリーニのカスタム・ピックアップ、マホガニーのボディを薄目のメイプルでサンドイッチした本体、メイプル&ブビンガの5ピースネック、指板はローズウッド。各弦独立ブリッジ。3バンドEQ+ミドルの特性切り替えスイッチで豊富な音色。特筆すべきは<エルゴノミクス非対称形状>と呼ばれるネックの厚みの処理。先端では低音弦側が厚くハイポジションでは高音弦側が厚くなる。ワイドな指板でしかもスーパーロングなのに左手が楽で5弦としては最高の弾きやすさだ。音質もバルトリーニとしてはかなりアクティブ臭さが薄くてよろしい。当時のIbanez社最上級モデル。
Ibanez MC900 1978 (日本)
時々ライブを見に来てくれる青年から贈られた。Ibanez社に問い合わせたところ、名器MCの記念すべき最初のモデルであることが判明。国内では77年から2年ほどだけ出回ったレアなものだそうだ。ピックアップ、イコライザー回路は924と共通だがトーン・コントロールは無し。下側三連が3バンドEQ、上列がネック側からVol、ブースト、PUセレクター、EQオンオフ・スイッチ。
924と同様、ボディはアッシュ/マホガニー、スルーネックはメイプル/ウォルナット。殆ど傷もないしぴかぴか。エボニー指板も痛みがなく愛器924より遥かに美しい。頂いた翌日微調整のみで早速ライブで使用したがなかなか良い。弾きこめばかなりいい戦力になるだろう。ネックは924より厚めだがやはりMCシリーズは私には弾き易い。
Ibanez SR905 2004 (日本)
昨03年からプランを聞いていた待望のスルーネック仕様のSRシリーズ。上記エクストラ・ロングのBTBに満足していたものの通常のスケールで細めのネックの5弦も弾いてみたいと思っていたところだったので早速リクエスト。市販のものはアンバー・カラーだがこれはナチュラル・フィニッシュだ。ボディはメイプル、ネックはメイプル、ブビンガの5ピースにローズウッド指板。カーブしたボディは身体にしっかりフィットする。ブリッジは裏通しも可能。バルトリーニのピックアップとEQはBTB同様パッシブ寄りの自然な感じ。BTBのしっかりした感じにくらべ軽い印象は否めないがやはり手が大きくないからこれは弾き易い。
Ibanez SR Prestige 3005 2004 (日本)
多様なSRシリーズの最上級モデル。マホガニー・ボディにウェンジとブビンガの5ピースネック。指板はウェンジ。バルトリーニ製オリジナル・ハムバッキングPUと3バンドEQを搭載するがミドルのコントロールの中心ポイントの周波数帯が可変なのでサウンドが多彩。変化の幅が広いので音決めに困るのが贅沢な悩みである。ネック・指板の構成が元愛器Warwick Thumb bass と同じなので気のせいか左手の弾き心地や鳴り方に似た傾向があるようだ。上記905より上品な感じが漂うが中低域をブーストさせるとブイブイ歪んだワイルドな音になる。
Ibanez SRX 700改 2003 (日本)
廉価モデルながらメイプル/ウォルナット5ピースのスルーネック。ローズウッド指板にボディはアッシュ、2バンドのイコライザー付きアクティブP.U.はルックスが荒っぽくてヨイ。しっかりした大きいブリッジも頼もしい。2005,6年と続けてヨーロッパに携行。07年夏もオーストリアに持参した。ドンシャリで中域が薄い感があるので、その後手を加えようと、まず回路を外してパッシブにしてみたらこれが素直でいい感じになった。更に09年初頭、エフェクターを作ってくれている篠遠君がMusic Mannの初期の回路レプリカを製作・組み込み、現在非常にいい感じ。
Ibanez MC924 1996 (日本)
マイナーチェンジを繰り返し、ボディシェイプやピックアップが度々変更されたMC924だがこの年に初期型が再び作られた。ペグとブリッジ以外はかつての型に戻ったが回路は異なるようでアクティブ時のパワーがやや大き過ぎて硬め。これはコレクターA君がヤフオクで手に入れたもので前オーナーが丁寧に塗装を剥がしナチュラル仕上げになっている。指板のアールが愛器に比べ少々緩い。オリジナルやMC900のような複合アールではないようだ。もう数年ウチにあるのでそろそろA君忘れたかな~。
ボディ:アッシュ+マホガニー+アッシュの三層
ネック:メイプル+ウオルナットの5ピース・スルーネック
PS:2011年6,7月の北米ツアーに持参すべく、目出たく買い取らせてもらった。
Fender Japan JAB-EQ 2008 (日本)
Jaguar形状のアルダーボディとJazzBassのメイプルネックを組み合わせたFender Japanオリジナルモデル。同じくJBのピックアップにアクティブEQを搭載。アクティブ・パッシブ切り替え可能、更に2基のピックアップの直列並列切り替えも出来、音色の幅は広い。パッシブ&直列のプレベ的な太い音をベーシックに、ソロ時にアクティブにして音量音色を立たせるという使い方もいいかも知れない。荒っぽい音とGS時代のようなルックスに惹かれ2008年秋のヨーロッパツアー用に、MC924では何かあったら困るからという失礼な理由で購入した為か行きも帰りも搭乗した便には乗っておらず行方不明、一日遅れで手元に届いた。
Ibanez MC30th Anniversary 2009
MC登場30周年記念に15本のみ製作されたモデル。松本のスギギターによって作られ見事なシェルインレイも杉本氏のデザインによる。これ以外のものはアメリカのディーラーの手に渡りしかもマット仕上げはこの1本のみという貴重なものをIbanezから頂いた。木製のピックアップカバーの中身はかつてのSuper4と呼ばれたハムバッキングモデルの復刻。ブリッジも当時のものの形を踏襲しつつ美しく仕上げられている。ボディはスワンプアッシュ。指板は勿論エボニー。ネックは80年924より厚みがあるがガッシリして弾き易く全体のバランスも素晴らしい。
このIbanez USAサイト内のページでスペックやMCの歴史が見られるがいかに力を入れたものなのか良く分かり感激。
hbg A.H./h-Bass (halfmiles bass) by 岡田渉 2010
北海道旭川の岡田渉君製作の個性溢れるフレットレス。民俗楽器のような形状、道産の材にこだわった工作の美しい楽器だ。ネックまで一体のホロウボディで残響のある気持ちいい鳴り方をする。メープル材のしっかりした造りから小振りではあるが軽量ではない。これはベース1号機だが初トライとは思えない出来映え。hbg A.H.は Home Brew Guitar, Asahikawa, Hokkaido の略。サイトによれば「シンプルなギターを地元の力を借りていかに低コストで製作するか」がひとつのポリシーであるようだ。仲井戸麗市使用ギターが代表機種。サイトではギター、ベースの製作過程や図面まで見られる。左下の写真はそこから拝借。演奏写真は彼が考えていた持ち方ではなくこちらも色々試行中。
Ibanez MC924 1985 (日本)
2010年4月、Yahoo!オークションで入手の、79年登場のMC924の一応の最終型。プリアンプ内蔵のピックアップとそれぞれのヴォリューム、トーンの4コントロール。それまでの3コントロール+小型3バンドEQツマミの並んだデザインでは無くなってしまった。この前後独立した2ヴォリューム2トーンは使いづらく、篠遠君に1ヴォリューム1トーン+ピックアップセレクターに改造してもらった。最後尾のツマミはダミー。ヘッド、ボディがやや小さめ、ネックも僅かに細い。アクティブ臭さも出てきていてこれはもはや924とは言えないんじゃないかと思いつつもなかなか良い。86年からは更にスリムになってMC2924のネーミングに、そしてSRシリーズが登場してMCの名は消えたがその後も何度か復刻版が作られた。
2011年9月にパッシブ化、ピックアップを SeymourDuncan Passive Phase II Soapbar に換装。
Alter Ego /Baby Ego FIGARO 2010 (イタリア)
メーカーサイトのサンプル音源や映像でどうしても欲しくなってしまい、2010年12月入手。左手がウッドと全く違和感が無いため音程が取り易い。右手も同様にウッドそのもの。さらにアジャスタブルネックシステムによりボディ裏のヘキサゴンボルト一本を回すだけでネックの角度を調整出来、弦高を変えられる。駒とボディに挟まれたpiezoと駒に付けられたSchertler stat-B の2つのピックアップをブレンド出来る。録音だとホンモノと区別は難しい。 NSのような音の伸びと音量は無いがウッドのアタック感が出るので音のデカいバンドでも太刀打ち出来る。自宅でクラシックの練習をするのにも手軽で重宝。
Forty-Four JB fretless
ベーシスト篤田一彦氏作、JBタイプのフレットレス。P.U.は SeymourDuncan、ペグ、ブリッヂはゴトー。JB苦手の小生にも弾き易く音もナチュラル。2011年夏、荻窪RoosterNorthSideの元店長・寺部君より進呈される。
山本 Montelibro Contrabass
世界有数のコントラバス専門店「弦楽器の山本」 プロデュース作品。 2011年急逝した是安則克が所有していたもの。彼がオールドでは運搬が不安なのでツアー用に11年3月に購入したのだが俺も同じ理由で10年の仲井戸麗市デュオツアー60本用に購入を迷いに迷った楽器だった。11年8月にこれを弾かせてもらって好印象だったが9月にまさかの訃報。
非常に弾きやすい。メインの楽器は88,9年頃にネックの角度を稼ぐ為に山本で改造を施してネック下部が太くなっているため余計にこの楽器が弾き易く感じられる。
Ibanez MC924 1982 (日本)
福島いわき在住の友人でアマチュアベーシストの室井潤君から’12年3月贈られた。彼が前年東京の楽器店で購入した極美品。以前から所持している82年のMC824と同様、ボディは面取りしてありホーン先端が12フレット(メインMCは14フレット)という形状。フロントは大きいハムバッキング、リアはシングル。どちらもディマジオのような六角レンチの入るポールピース。コントロールは初期MCと異なり前から:バランサー、ヴリューム、トーンというオーソドックスな並び。イコライザーは同じく3バンド、アクティブ・パッシブのセレクター付き。MC824はこのピックアップをバルトリーニJBに換えたがこれはこのまま追求してみよう。いや、824に付いていたフロントをこれのリアに付けて前後同じにしてみたい気もするぞ。それにしてもMC、これで8本になってしまった。もう1本借りっ放しもある…。
Ibanez SR1800 2015 (日本)
一見スルーネックMC風だがセットネック。アクティブ/ パッシブ切り替え式。
軽量だがしっかり鳴る。CDでは仲井戸麗市<Chabo>収録の「やせっぽちのブルース」で使用。
Boogie Tone 2018 (日本)
ベーシスト川合伸明君が作ってくれたオイルフィニッシュのパッシブPrecision、ネックが分厚いのに不思議に弾き易い。素直な音でオレの75年プレベに比べると満遍なく鳴る感じ。サスティーンもたっぷり。そして軽い!75年とメインのMC924は共に4.65kgだがこのベースは3.40kg。ピックアップのコイルも彼が巻いたもの。内部は40〜50年代のヴィンテージ銘品:ハンダDutchboy、銅線Western Electrick を使用。
Ibanez MC924 1981(日本)
上の方にある MC900 (78年)を託してくれた I 君から「当時暫く使ったあとずっと実家に仕舞い込んであった」という超美品が昨年秋(2022)届いた。ピックアップ、回路などメインの80年のオリジナルと同じもの。何故かほぼ5kgと、メインの4.65kgに比べかなり重い。ペグはGOTHOに換えたが更なる軽量化を思案中。当然だが弾きやすい。ああ、MC 10本目…..。
その他の楽器
ダルブッカ、ゴピチャント、サズ中&小、中国琵琶、二胡、カリンバ
(ゴピチャントと二胡以外はかつてレコーディングで使用している)